電子部品を長時間使用していると故障を起こす。この故障の一つに絶縁不良がある。絶縁不良を起こした原因を追究していくと、配線や電極として使用した金属が絶縁物の中や表面を移動し(マイグレーション現象)、電極間の絶縁抵抗値が低下した為に生じた故障がある。故障の最終的な姿は短絡であり、システムの破壊を伴うことがある。
★マイグレーションによる身近な事故例として、
![]() ICパッケージ内の例 |
![]() スルーランド間の例 |
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(1) 樹 状(dendrites) 絶縁物の表面を、陰極から陽極に向かって成長する。 |
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(2) CAF(Conductive Anodic Filaments) 絶縁物中に繊維などが含まれる場合、その繊維に沿って陽極から陰極に向かって成長する。 |
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(3) 橋 状(bridges) デンドライトやフィラメントが対向する電極に達すると、橋状となり、急激な絶縁抵抗の低下が現れ始める。 |
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(4) 雲 状(clouds) 絶縁物の表面を、陽極から陰極に向かって、雲が広がるように進行する。 また、フェノール基板のように吸湿しやすい基材の場合、樹脂の内部に移行生成物が入り込み、層方向に雲状に成長する場合がある。 |
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(5) 山 状(hillocks) 導電電極が導電塗料の場合、導電電極内部での金属が移行し、その一部が山の様に盛り上がることがある。山の内部は通常は空洞で、膨れ上がったものと思われる。 |
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(6) 山崩れ状(landslides) 山状の状態が更に進むと、山が陰極に向かって雪崩が崩れたように導体金属が移行する。このような現象はイオンマイグレーション以外のメカニズムであるとも考えられているが、まだ明らかではない。 |
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(7) ひげ状(whiskers) 陽極または陽極付近で、ホイスカが試料表面から突き出ている場合がある。この現象も、イオンマイグレーションによるものかどうかまだ明らかではない。 |