星夜撮影でピントを合わせることが結構大変である。そんな時に便利なのがバーティノフマスクで、スリットが多数空いていて、 星の光がこのスリットを通ったときにできる回折光を見て、 ピントの良否を判断するというピント支援ツールである(ロシアの天体写真ファンPavel Bahtinov氏によって考案された)。マスク作成のページにアクセスし、”Get Started”をクリック。
使い方は、望遠鏡の焦点距離(Focal length)、口径(Aperture)、Edge thickness(マスクの外側の幅)の3つのパラメータのみを入力すれば、バーティノフマスクの画像を生成してくれますが、さらにStructur_bar(支持梁の幅、t)、Horizontal_slot(水平スロットの数)、Angled_slot(斜めスロットの数)、Central_obstruction_diameter(中心シャドウマスク径)なども合わせて設定した方がベターです。更に、詳しいソフトの使い方の詳細は沢山の方が記述されていますのでそちらを参照して下さい。
出力としては、OHPフイルムに印刷するのが最も簡単だが、「フイルムによる誤差が生ずる」とも言われており、光が透過する部分を切り抜くことが勧められているが、フイルム強度が弱くなることが心配です。
とりあえず、上記ソフトで作成し(bar幅t=5、slot数n=20)、エクスプローラで印刷すると実寸代で印刷されました。つづく・・・。
作成例(F=150、A=55、E=10、t=5) | 作成例(F=300、A=58、E=10、t=5、C=20) |
最近、使わなくなったものとしてOHPシートがある。専用のOHP用紙にプリンターで印刷して、プレゼンなどに使っていたが、現在市販されているインクジェット方式のプリンタではOHP用紙に対応していない(用紙メニューに出てこない)。モノクロレーザプリンタではOHP用紙に対応しているものもある(エレコム、EPR-LS01Wなど)。そこで、「OHPフイルム印刷」で調べて見ると、
インクジェットプリンタ及びモノクロレーザプリンタで、上記で作成したバーティノフマスクを手差しで印刷してみると、当て紙なしで全ての用紙で印刷できましたが、Epson専用シート以外は表面がザラザラでムラが気になります。また、EpsonプリンタではEpsonシート以外の用紙では印刷方向にスジが付くので、インクの出る量を調整する必要があります。レーザプリンタでは印刷濃度が薄く、向こうが透けて見えるので、印刷濃度を調節する必要があります。マスクとして使うには、いずれのメーカーのプリンタでも、表面が綺麗なEpson専用OHPシートが最適と思われます。
<OHPシート> | <プリンタ> | <プリンタ用紙設定> | <印刷結果> |
Epson専用OHPシート | EP-976A3(Epson) | 「光沢用紙」 | ◎、染み無し、印刷も濃い |
A-oneインクジェット用 | EP-976A3(Epson) | 「光沢用紙」 | △、染みる、表面ザラザラ |
コクヨVF-1101N | EP-976A3(Epson) | 「光沢用紙」 | △、染みる、表面ザラザラ |
プラスIT-120PF | EP-976A3(Epson) | 「光沢用紙」 | △、染みる、表面ザラザラ |
Epson専用OHPシート | MP630(Canon) | 「専用紙・光沢」 | ◎、染み無し、印刷も濃い |
A-oneインクジェット用 | MP630(Canon) | 「専用紙・光沢」 | ○、染み無し、表面ザラザラ |
コクヨVF-1101N | MP630(Canon) | 「専用紙・光沢」 | ○、染み無し、表面ザラザラ |
プラスIT-120PF | MP630(Canon) | 「専用紙・光沢」 | ○、染み無し、表面ザラザラ |
A-onePPC用紙用 | LBP8630(Canon) | 「OHPフイルム」 | ×、印刷濃度が薄い |
Epson(Epson) | A-one(Epson) | コクヨ(Epson) | プラス(Epson) |
Epson(Epson) | A-one(Epson) | コクヨ(Epson) | プラス(Epson) |
*Epsonプリンターでは専用用紙以外はインクが滲み、スジが入る。