Vol.731 24.Nov.2017

きっかけ フランクフルト 第2日 リューデスハイム ライン川下り サンクトゴアール ケルン

E ドイツ・オーストリア旅行(1)

by fjk

≪きっかけ≫
 旅行の最初は、台湾へ行く予定であった。富山からは台湾までの直行便があり、出入りが楽なことと、故宮博物館へ行ってみたいと以前から思っていたからである。とりあえず台湾旅行をH交通に予約していたところ、H交通から毎月の情報誌が届き、その中に富山発「ドイツ・スイスの旅」のチラシが入っていた。ノイシュバンシュタイン城へは一度行きたいと思っていたので、旅行の変更が可能かどうかを確かめるため、ドイツ旅行の説明会に参加したところ、旅行の「変更は可能」と返事をもらった。そこで、こちらの希望する日を告げると、ドイツ・スイスツアーの希望日はいずれも満員だった。説明会で別途配られた東京(羽田)発「ドイツ・オーストリアの旅」であれば、まだ3名の余裕があるとのことで、その場でこちらの旅行を予約した。

【第1日】 富山→羽田→フランクフルト
 富山から羽田へはANAのマイルが残っていたので、東京行きをマイルを使って予約した。ドイツのフランクフルトへは14:05発のルフトハンザ機なので、9:50発のNH316便で良かったのだが、NH316便のマイル予約が満席だったので、7:10発のNH312便を利用した。
 羽田で国内線から国際線ターミナルへの移動は無料シャトルバスで移動した。ツアー受付(11時頃から)には早いので、スーツケースを預け、コーヒーブレイクと羽田空港国際線ターミナル内のショップを散策した。両替は羽田空港がレート(1ユーロ=134円、出国後は1ユーロ=135円)が良いと聞いていたので、出国前に両替した。また、旅行中の連絡のためにヨーロッパで使えるWiFiルータを予約していたので、GlobalWiFiのサービスカウンターで受け取る。
 ツアーの受付時間になると、添乗員のTさんが現れ、旅行中の説明のためのイヤホンレシーバー(旅行中は非常に役立った)と搭乗券をもらい、ルフトハンザのカウンターでスーツケースを預けた。出発まで、まだ時間があるので、麺屋の「せたが屋」で軽く昼食をとった。  手荷物(保安)検査、出国手続きをすませ、国際線では液体の機内持ち込み検査が厳しいので、保安検査後の免税エリアでパンとミネラルウオーターを買う。フランクフルトの到着が現地時間で18:00を予定されており、現地到着後に買い物が困難とTさんから聞いていた。
 出発30分前には搭乗案内があり、ルフトハンザLH617便(ボーイング747-800)に搭乗する。座席は最後尾から3列目で乗り込むのには時間がかかった(トイレに近いので以外と便利)。シートには前席の背もたれに個々に利用できるタッチ式の小型モニタテレビが付いていて、映画や音楽を日本語で楽しむことが出来る。また、このモニタにはマップの表示も可能で、今、どこを飛行中かも確認できる。フランクフルトまで11.5時間と長い飛行で退屈と思っていたが、うとうとしながら映画を3本見ていたら、いつの間にかフランクフルトに着いたという感じだった。なお、機内で、夕食とケーキ(朝食)、昼食のサービスがあった。アルコールもあったが旅行の初日と言うことで我慢した。

<フランクフルト> (時差7時間)
 フランクフルトには予定通り現地時間で18:00(日本時間で25:00)に着いた。羽田空港のイメージで混んでいると思っていたが、空港内の廊下にはLH617搭乗者以外誰もいなかった。空港で判ったことだが約20人のJTBツアーの人たちも一緒で、同じようなコースの旅行とのこと。空港の入国審査はチェックが厳しいのか混んでいた。添乗員のTさんが審査官に掛け合ってくれたおかげで、質問もほとんどなくスムーズに入国できた。  手荷物を受け取り、到着ロビーに出るが、ここまで入国審査官以外の空港関係者は誰にも合わなかった。ショップがあれば飲料水を買って小銭を得ようと思うが、ショップも自販機もない。添乗員に従い空港を出て貸切りバスに歩いて向かう。あたりはすっかり暗くなっており、寒いのではと心配していたが、寒くはなかった。10分ほど歩くとバスが待っており、荷物を預け、バスに乗り込む。
 夜の広い道路をホテルに向かう。道路は帰宅ラッシュ時か、結構混んでいた。バスは街灯のない道路を走り、10数分でホテル(ホリディイン・フランクフルト・エアーポート・ノース)に着いた。ホテルのロビーで待っている間に、添乗員のTさんがチェックインの手続きを行い、添乗員から鍵をもらって部屋に入る。部屋の窓から外を見ると、飛行場が近いので、飛行機が並んで着陸してくるのがよく見える。この日の夕食はないと聞いていたので、前述したように羽田空港でパンとお茶を買っていたが、着陸前に食事を摂ったので、お腹が空いて無く、夕食を摂らずに床についた(パンは翌朝食べた)。ホテルで枕チップは1ユーロとのこと。

羽田空港で受け付け 座席モニタ 機内食1(夕食・和風)
機内食2(昼食?・洋風) 迎えの送迎バス(?) 真っ暗なフランクフルト市内

【第2日】フランクフルト→ライン下り→ケルン→フランクフルト
 朝食はホテルのレストランでバイキング。ドイツでの最初の食事だが、お米のピラフもあり、日本のホテルのバイキングとあまり変わりない。おいしそうなソーセージが並んでいたので、洋食メニューとした。ジュースはグレープとリンゴ、オレンジがあり、リンゴジュースがおいしかった。前回のフランス旅行で生ポテトがよく出てきたが、生ポテトはなかった。部屋の外を見ると、飛行機が繋がって次々と着陸しており、朝のラッシュ状態。

ドイツで最初の朝食 ポリディインエアーポート
ノースの部屋
空港が近いので窓から着陸機が

<リューデスハイム>〜ライン川クルーズ
 この日は連泊なので、荷物を部屋に置いて、あまり荷物は持たず、軽装で出かけることにした。しかし、ライン川クルーズがあるので、厚着をして防風用のコートを羽織った。  バスは前日と異なり、運転手はチェコのピーターさんで、最終日まで同じバスとのこと。バスがホテルを出てリューデスハイムに向けてアウトバーンを走る。アウトバーンは速度に制限はないところもあるが、乗用車は時速130Km、バスは100kmで、最低速度は時速60kmとなっている。一般道では時速100kmで、市街地では(市街地入り口の黄色い看板があり、速度制限表示看板が無くても)時速50kmとなっている(時速30kmと表示がある場合もある)。踏切では一旦停止の必要は無く、速度違反やシートベルト着用違反は(カメラや覆面パトカーにより)よく捕らえられるようだ。ドイツでは日中の走行でもほとんどの車がライトを点灯していた。この日も朝のラッシュで並ぶ車は全てライトを点灯して走行していた。
 車窓にブドウ畑を見ながら、バスに45分程揺られて、ライン川のほとりにあるリューデスハイムに着いた。川岸でバスを降りて狭いドイツの町並みの「つぐみ横町」を歩いて、リューデスハイムのワインギフトショップ(プロストワインハンデル)を訪問した。シュップは町中の一軒家で、どちらかというとワインバーの雰囲気。ワインの試飲も無料だったが、これから先の旅行を考え、誰もワインを試飲する人はいなかった。天気は曇っているが、外は意外と寒くはない

朝ラッシュのアウトバーン 車窓の風景 ワインの直販所
中に入るとパブ風 よくあるドイツの町並み 窓の花は虫除け
(網戸やエアコンが無い)

クルーズ船に乗るため、ライン川の河岸でバスを降りたところに戻る。ライン川の両岸に沿って鉄道が走っており、船乗り場に行くには踏切を渡らなければならない。ちょうど踏切が閉まり、旅客列車がやってきた。しばらくすると、今度は貨物列車もやってきて、結構本数は多そう。

旅客列車が来ました 踏切が閉まって貨物列車が 川下り船の切符売り場

<ライン川下り>
 乗船場でローレライクルーズのパンフレット(4ユーロ)を売っていたので5ユーロ紙幣で支払った。添乗員が乗船券を買ってきたので、出発を待つクルーズ船に乗り込む。クルーズ船は観光客用の貸切ではなく定時運行の船で、朝の通勤に使っている地元の方も多く乗ってきた。折角なので屋上に上ってライン川の景色を見ていると、川面は静かなように見えるが、川の流れは意外と速い。しばらくすると、出航時間となり、船は出発した。川風が強いかなと思っていたが、ほどほどで風に当たっていても寒くはない。
 切り立った川岸にそびえ立つ古いお城や、丘陵地にあるブドウ畑などを見ながら船は進み、船は右岸や左岸に何度か立ち寄る。ライン川のこの区間は観光のため橋が1本もなく、小さなフェリーなどで両岸を結んでいるとのこと。

船上の景色 リューデスハイムを出港 途中の船乗り場
船は地元の人も利用 教会のある街の風景 川岸にそびえるお城

景色をしばらく楽しんでいたが、同じような景色が続くので、船内のカフェーでコーヒーを飲むことにした。コーヒーは1杯4.5ユーロで(2人分で9ユーロ)、コーヒーが運ばれてきたときに、10ユーロ紙幣で支払った。
 このクルーズの見所はローレライ(555km地点)で、地点が近づく頃に船の屋上に上がり、椅子に座って、船がローレライに近づくのを待つ。ローレライに近づくと船内にローレライの曲が流れ、ローレライの大きな岩肌が見えてきた。岩の前には看板が出ているが、船はあっという間に通り過ぎ、有名なローレライ像は確認できなかった。船はローレライを超えて直ぐの、サンクトゴアールに着いた(約30kmの船旅)。

船上のレストランで休憩 前方の岩がローレライ ここがローレライ

<ザンクトゴアール>
 サンクトゴアールは対岸のサンクト・ゴアールスハウゼンと共にローレライ航行の中心地であり、ライン河畔では豪華で大きなラインフェルス城が崖の上にそびえるが、下からは城の全容は見えない。この城の見学は今回の旅行には入っていない。
 昼食のために船着場に近い「ホテルZUM GOLDENEN LOEWEN」まで歩いて向かう。我々の他に中国人らしいツアー客が一緒で、店の中は満席となった。サラダ、マスグリル、ワインのようなフェザーバイザーを注文する。飲みやすく女房の分までを飲み干すと、そのうちに顔か赤くなって来た(店を出るまでには酔いがさめたが)。トイレ休憩後、バスに乗ってケルンに向かう。
 ドイツの公衆トイレは基本的に有料(0.5ユーロ)であり、食事や商品を購入すると、無料でその店のトイレを借りること出来る。なので、無料でトイレを使えるときは、出来るだけトイレを利用した

サンクトゴアールに到着 乗船した船
(後の山上には猫城)
観光客で賑わう
サンクトゴアール
昼食は船着場前のホテルで フェザーバイアザー+
サラダ+マスグリル
川沿いの道をバス乗り場へ

<ケルン>〜ケルン大聖堂
 ケルンまでのアウトバーンA61を通るバス旅行は、時差ぼけか、少し眠くなりウトウトしながら乗っていると、突然の強い雨音に目が覚めた。前方の視界がほとんど見えないくらいの強い雨で、ケルンの見学が出来そうか心配になる。しばらく進むと雨は止み、ケルンに着く頃には青空も見えてきた。バスは約130kmを走り、ケルン市街に入り、しばらく進むと大聖堂の尖塔が見えてきた。。

大聖堂が見えてきた
(ケルン市内)
大きすぎるケルン大聖堂 大聖堂前の広場

大聖堂の見学前に大聖堂の前にある建物の中でトイレに寄る。このトイレの前には管理人のおばさんがいて、利用するには0.5ユーロが必要である。ツアー同行者が5ユーロ紙幣で支払おうとすると、管理人はおつりがないと文句を言う。仕方が無いので「10人で5ユーロ」といって、団体でのトイレが何とか出来た。我々は、パンフレットを買ったおつりの1ユーロコインがあったので、2人分をまとめて払う。
 ケルン大聖堂は4世紀頃に建造され(何度か修復され)たゴシック様式の建物では世界で一番大きな大聖堂で、1996年に世界遺産として登録された。大聖堂はケルン中央駅の隣にあり、周囲の道路は結構混んでいる。大聖堂の中に入ると、側壁の高部にはクリアストリーと呼ばれる採光用の高窓が並び、低い部分には装飾の多いステンドグラスがはめこまれ、その下にはトリフォリウムと呼ばれる丸いアーチの段があり、全体は高い柱心で結合されている。アーチ型屋根は4つの部分から構成され、回廊には無数の19世紀に贈られたステンドグラスが窓に飾られている。
 大聖堂は高さ100m(段数約500段)の鐘楼に登ることが出来、折角なのでチャレンジしたが、日頃の運動不足の人には、この階段はきつく、途中で2度も休憩せざるをえなかった(下りてくる人が階段途中で止まってくれるので、登ることをやめやれない)。やっとの事で最上階まで登り、風に当たりながら周囲の景色を、遠くまで見ることができ、見渡すと気持ちが良い。
 鐘楼の階段を下りると、出入り口に公衆トイレがあり、紙幣からの両替機があるので、両替を試みる。トイレの入り口にある自動両替機に5ユーロ紙幣を入れると、2+2+0.5+0.5ユーロコインが出てきた。両替機は壊れていることもあると聞いていたので心配だったが、正しく両替してくれた。ここのトイレは0.5ユーロコイン専用で、コインを入れて回転バーを押す構造であった。

広い大聖堂 ステンドグラス 大聖堂の紹介パネル
尖塔からライン川を望む
(東方向)
尖塔から南方向の景色 ライン川の橋から大聖堂を

<フランクフルト>
 聖堂内の土産物屋に寄り、集合場所に集まってバスに乗った。ホテルに帰るバスの中では、何となく疲れ、ウトウトしながら乗っていると、約190km走行後(A3)、まだ明るい時間にホテルに着いた。
 前日はシャワーしか浴びなかったが、この日は湯船にお湯を張りゆっくりと入浴した。入浴後、地元のテレビ(当然ドイツ語だが画面を見ていると何となく判る)を見ていると、この日の北ドイツは暴風雨となり、多くの航空機が発着をやめ、樹木が倒れて道路の通行止めや、列車が停まったとのこと。どうもケルンに向かうときに遭遇した雨(嵐)がそうだったらしい。
 ホテルの部屋に戻り、スマホで日本のニュースを見ていると、英国に住む日本人がノーベル賞を受賞したことが判った。夕食時に他のツアー同行者に教えてあげたが、誰も受賞者のことを知らなかった。夕食はホテルのレストランで、コンソメスープ+ポーク料理+アイスクリームケーキが用意されていた(+ドイツビール)。
 この旅行では、毎日一人1本のミネラルウォーターが配られる。食事時にも飲料水があるので、大抵は残ることになる(旅行中余った数本のペットボトルを持ち続けていた人もいた)。残った水はホテルの部屋でお湯を沸かしコーヒーにして飲んだ。ドイツではペットボトルにはデポジット料金が上乗せされており、スーパーなどで返却すると、1本につき15セントが戻ってくるが、お金がもらえるボトルは限られており、我々がもらったボトルは安価なチェコ製で返金対象外だった。

相変わらず混んでいる
アウトバーン
明るいうちにホテルに着いた 第1日目の夕食
(主食は?終わった後・)



きっかけ フランクフルト 第2日 リューデスハイム ライン川下り サンクトゴアール ケルン