Vol.735 22.Dec.2017

第6日 ヴェルヴェデーレ宮殿 ホーフブルク宮殿 シェーンブルン宮殿 第7日 第8日

E ドイツ・オーストリア旅行(5)

by fjk

【第6日】 ウィーン市内観光
 ウィーンは現在のオーストリアの首都で、第一次世界大戦まではハプスブルク家のオーストリア=ハンガリー帝国の首都であった。マリア・テレジア女帝時代に栄えた市街は、フランツ・ヨーゼフ1世の治下で整備された。シュテファン大聖堂や旧市街をふくむ歴史地区は、「ウィーン歴史地区」の名称で2001年にユネスコの世界遺産に登録された。ここには旧王宮であるホーフブルク宮殿・ウィーン国立歌劇場・ブルク劇場・自然史博物館・美術史博物館、南駅に近いベルヴェデーレ宮殿などが含まれる。クラシック音楽が盛んで過去にモーツァルトやベートーヴェン、シューベルトなど、多くの作曲家が活躍したことから「音楽の都」・「楽都」とも呼ばれる。
 ウィーンでの最初の朝食は夕食と同じ1階のレストランでバイキングである。朝の出発時間が同じなのか混んでいたが、2回目と言うことで効率よく食材を集めることが出来た。食後、出発まで時間が少しあったので、ホテルの外へ出てみる。昨日の雨空と違って空は快晴で、日が昇ったばかりで少し寒い。ホテルの横にはウィーン川が流れており、川沿いに地下鉄が走っている。道路は朝のラッシュで混でいるが、渋滞はしていない。出発時間にロビーで集まりバスに乗る。

夕食と同じ場所で朝食 まだ暗いウィーンの朝 ウィーンの朝散歩

<ヴェルヴェデーレ宮殿>
「美しい眺め」の意味を持つヴェルヴェデーレ宮殿は、オスマン・トルコ軍を撃退したオイゲン公が建てた離宮で、現在は上宮・下宮とも美術館となっており、上宮にはクリムトの代表作「接吻」などが納められ、世界最大のクリムトコレクション(ノーフラッシュで撮影OK)。また、「ナポレオンのアルプス越え」もこの上宮に展示されている。オーストリアの20セント硬貨の裏面には、門越しに見た宮殿が彫られている。ここで、ウィーンでのガイドさんと落ち合う。
 ベルヴェデーレ宮殿の庭園は、バロック造園技術の最高峰を示すものです。宮殿の前には、いわゆる鏡の池が配置され、宮殿のファサードを映し出している。広い庭園は泉水を配した3つの広いテラスに分割され、上宮と下宮を結んでいる。カンマーガルテンと呼ばれる部分は本来、オイゲン公と側近のみが利用していた。庭園の一角にあるアルプス庭園はヨーロッパ最古のものだ。
 快晴の青空をバックに白い宮殿はすばらしく、その大きさや広さにも感激した。

宮殿前に着きました 宮殿の入り口 鏡の池と上宮
入場は宮殿の後から 宮殿の入り口の部屋 内部は天井も含めて豪華
クリムトの部屋 クリムトの「接吻」 「ナポレオンのアルプス越え」
宮殿の広い庭園 庭園をバックに もう一度宮殿正面から

<オペラ座周辺>〜免税店WARZ(ワルツ)
 ヴェルヴェデーレ宮殿から再びバスに乗り、カールプラツェ駅前にある日本語が通じる免税店であるWARZの近くでバスを降りる。WARZは今回のツアーのウィーンでのランドマークとして、自由行動後の集合場所となっていた。とりあえずWARZの場所を覚えて、カールプラツェ駅の地下街をとおって道路の反対側に出て、昼食会場へ向かう。今回のツアーでは見学しないオペラ座を横目で見ながら、赤信号で立ち止まっていると、いきなり自転車の人に注意をされる。ウィーンにの歩道には自転車専用帯があり、ここは自転車が優先で、歩行者はその中で立ち止まってはいけない。
 リングシュトラーセ(通称リング)は、かって市壁があった場所で、現在はトラムが走っている。リングの内側に旧市街が広がる。リングを走るトラムの線路を横断し、中性の町並みの道路を通り、昼食を予約しているGastwirtschaftに着いた。メニューはヌードル入りコンソメスープ、ウィンナーシュニッツェル(子牛の肉の薄切りを平らに叩いてのばし、塩・コショウしたものに、小麦粉・といた卵・パン粉を付け食用油またはラードで揚げた料理。ウィーン風カツレツ)。

免税店のWARZ 店の前はカールプラッツ駅 駅の地下街
オペラ座 昼食のGastwirtschaft ウィンナーシュニッツエル

<トラム乗車>  昼食を終え、こののち美術史博物館を訪れるのが本来のツアーの予定であったが、月曜日で美術史博物館が休館で、本来はオプションである「ハプスブルグ家ゆかりの地巡りとカフェ/トラム乗車体験」が無料で参加出来ることになった。そこで、再びリングのweihburggasse駅まで歩き、リングを走るトラムに乗る。トラムは結構頻繁にやってくるが、我々が乗ったトラムは混んでいて座ることが出来なかった。しばらく乗っていると少し空いてきて座ることが出来た。数分の乗車体験で、国会議事堂前のStadiongrasse/Parlamentでトラムを降りた。国会議事堂とは反対側にあるフォルクス庭園に入る。フォルクス庭園は王宮の一部で、ここにはバラ園やシシィ像がある。

トラムがやってきた トラムの中からの景色 国会議事堂
フォルクス庭園 庭園から王宮へ ヘルデンプラッツ

<ホーフブルク宮殿> ホーフブルク王宮は、世界最大級の宮殿複合体で、最古の部分は13世紀に建てられ、最新部分は20世紀初頭に完成した。ホーフブルク王宮は1918年まで、歴代ハプスブルク皇帝の居城であり政権中枢で、現在は数多くの博物館に貴重な文化遺産が展示されているほか、スペイン馬術学校、会議センター、オーストリア共和国大統領官邸があり、隣接して歴史的なヘルデンプラッツの広場がある。  ホーフブルク王宮皇帝の部屋見学コースにあるシシィ博物館では、類稀な美貌によって人々から賞賛されたエリザベート皇妃(愛称シシィ)に関する伝説と史実の紹介と、エリザベート愛用の品々、美貌の皇妃を描いた名高い肖像画などが展示されている。宮殿の一部はオーストリア首相官邸としても使われており、見学途中で進入禁止のテープが貼ってあった。
 コーヒータイムということで、宮殿を出てショッテンGasseにあるカフェDiglas in schottenstift に歩いて向かう。途中の道でも馬車にすれ違う。馬車は日本でいえば人力車のよう。オーストリアではちょうど選挙中で若くて人気があるセバスティアン・クルツ候補(31歳)のポスターが貼ってあった。帰国後、彼が世界最年少の首相として当選したことを知った。

工事中の首相官邸 (右)
(ホーフブルク宮殿の一部)
ホーフブルク宮殿
(シシ博物館)
通路を通って広場へ
kaiserFranzi 宮殿の階段 (後撮影禁止) 宮殿前のミヒャエル広場
道路には馬車が普通に ショッテンgasse ショッテンキルヘ教会
カフェDiglas 有名なザッハトルテ 再びミヒャエル広場

 おいしいザッハトルテを食べたあと、再び宮殿まで戻り、宮殿の隣にあるアウグスティーナ教会を見学する。教会は一見すると教会には見えず通り過ぎてしまいそう。
 アウグステーナ通りを南に下って、オペラ座の横をとおりWARZに戻る。ここから夕食まで時間があるのでわずかではあるが自由時間となる。皆さんショッピングや撮影など思い思いの行動をとる。我々は歩き疲れたのと、WARZで見つけた土産物を買うため店内にとどまった。すると店の方が椅子を出してきてくれ、疲れた足を休ませることができた。
 小1時間後に再び集合となっていたが、何故か一人参加の男性二人の姿が見えない。ウィーン楽友協会へゆくとのことだったが、しばらく待っていても現れない。夜の予定もあるので、WARZの人に言付けて、夕食会場へ向かう。日中は晴れていたが、この頃から雨が降ってきた。雨を避けるためにデパートの中などを通って、Muellerbeislに着いた。この店は昼食のGastwirtschaftとは姉妹店とのこと。メインはビーフ・グヤーシェ(ハンガリー起源のシチュー)でミックスサラダ、アップルパイと一緒にいただいた。食事中に迷子の二人がWARZに現れたということで、レストランへの道順を教えたとのこと。
 しかし、二人は30分程待っても現れず、添乗員のTさんがもう一度WARZに行ってみるとことにし、貸切バスまでは英語が達者なツアー客に託し、バスで待つように指示があった。バスが待っているところまでみんなで移動し、バスに乗ろうとするが、運転手から添乗員と連絡したいと言われ、Tさんに電話し、やっとバスに乗ることが出来た。しばらくバスで待っているとTさんもやってきて、やはり見つからないので、次の見学先に移動することになった。
 バスがシェーンブルン宮殿に向かって走っていると、WARZからTさんに電話があり、二人がWARZにやってきたとのこと。今度はWARZの人がタクシーでシェーンブルン宮殿まで送ってくれるとのこと。やれやれ。

ヨーゼフシュプラッツ アウグスティナー教会 教会と看板を見て判る
礼拝堂 皆でお祈り(?) 壁面のレリーフ
オペラ座が見えてきた 夕食はMuellerbeisl ビーフ・グヤーシュ

<シェーンブルン宮殿>〜宮殿、コンサート  神聖ローマ皇帝マティアスが狩猟時に美しい(schon)泉(Brunn)を発見したためにシェーンブルンと命名したと伝えられている。庭園は東西約1.2km、南北約1kmの規模で、1779年頃から公開されている。かつてハプスブルク皇帝の夏の離宮だったバロック宮殿には、豪華な部屋の数々に加えて大規模で美しい庭園が広がっている。
 バスはシェーンブルン宮殿の前に着き、門まで歩いて、わずかに開けられた門扉から宮殿に入る。通常の見学は17:30までだが、今回は特別に夜間の貸切見学であった。人気の無いライトアップされた宮殿は荘厳で、本当に見学できるのかと思う。宮殿の敷地は非常に広いが、夜の帳でその広さは感じられないが、その一部である宮殿前の噴水広場だけでも広く感じる。
 宮殿の入り口に着くと、説明員のアキラさんが待っていた。アキラさんは日本語も達者で、時々最近の日本の話題を挟みながらハプスブルク家の生い立ちや、部屋の特徴などを丁寧に説明してくれた。音声ガイドは不要である。そして、大ギャラリー(大広間)では、通常は撮影禁止のところ、貸切と言うことで撮影を許可してもらった。
 宮殿の中をゆっくり見学していると、遅れていた二人がやってきた。何とか全員が揃うことが出来た。宮殿を見学後、同じ宮殿敷地内にあるコンサート会場まで歩いて行く。

宮殿につく頃は真っ暗 シェーンブルン宮殿本殿 説明員のアキラさん
遠くにグロリエッテ 大広間(大ギャラリー) 大ギャラリーの天井画

 コンサート会場には30分前には着いたが、中に入るとほぼ満席で、我々の指定席は最後尾に近かった。近代的なホールでは無く普通の部屋を繋げた奥行きのある会場だが、音の変な反響も無く、綺麗な音で演奏や歌そして踊りを見ることが出来た。また、プロジェクションマッピングで天井が照明され、中世の宮廷の華やかな雰囲気に浸ることが出来た。
 コンサートが終わり、本旅行のイベントは終了した。再びバスに乗りホテルに向かう(数分)。ホテルに帰り、帰国の準備をする。

コンサート会場へ コンサート会場の入り口 会場の廊下
コンサート会場1 コンサート会場2 コンサート会場3

【第7日】 ウィーン→フランクフルト→東京(羽田)
 この日の出発は10時で、朝はゆっくりと準備できた。と思ってレストランに行くと、とても混んでいて、中に入るには列にしばらく並ばなければならなかった。朝食を済ませ、ロビーにみんなが集まると、ここで添乗員さんから携帯用の秤を借りて荷物チェックを行った。ルフトハンザでは預け入れ荷物の重量が23kgを越えると、追加料金が取られるので、23kgを越える場合は、手荷物にするよう添乗員さんからアドバイスがあったからである。我々はOkだったが、何人かはオーバーしていたので、再度荷物を手荷物へと入れ直していた。
 食事後、チェックアウトを行い、バスに乗り、ウィーン国際空港に向かう。搭乗手続きを済ませ、出発まで少し時間があるので、ウィーン空港の出発ロビーで軽く食事を取る。

欧州最後の朝食 荷物重量チェックゲーム? ウィーン市街を空港へ向かう
ウィーン空港 出発ロビーで軽く食事 搭乗予定の飛行機(LH1236)

<フランクフルト>
ウィーンからフランクフルトまでは約1時間。トランジットなので荷物の検査は無く。出国手続きだけである。手続きは入国時よりも簡単で、スムーズに通過することが出来た。出発ロビーのベンチにはアインシュタインが腰掛けており、並んで座って記念撮影を行った。出発ゲートの案内表示が出たので、出発待合室に行くと、既に搭乗予定の飛行機が駐機したいた

アインシュタインと記念撮影 登場ゲートへ 搭乗予定の747(LH0716)

<羽田へ>
 羽田までは約11時間のフライトで、今度は機内で4つの映画を見ることが出来た(今年放映された「3月のライオン」の前編を機内で見たので、帰国後に発売された「後編」のDVDを購入した)。機内食は今度は洋食をお願いした。
 ドイツまでの往路は、羽田から北に進み、北海道の千歳上空で左に折れ、ロシア、北極海の上を通り、フランクフルトへ行き航路であったが、帰路はロシア、中国、黄海、韓国、日本海、能登半島、富山湾、新潟、太平洋を通る航路だった。北朝鮮のミサイル発射などがあり、ルフトハンザ航空は北朝鮮に近づかないコースを選んでいる。日本海沿いの航路はちょうど富山の上空を通ったので、自宅が見えるか機内の下向きカメラ画像を見ていたが、高度が高くてよくわからなかった。

帰路の機内食 帰路の飛行経路 機内モニタから見た富山市

【第8日】 東京(羽田)→富山
 飛行機が羽田に到着し、預けた荷物がなかなか出てこなかったが、なんとか手荷物を受け取り、入国検査は空いており簡単で短時間だった。国際線ターミナルで、レンタルしたWiFiルーターを返却し、余ったユーロも円に換金した。国内線ターミナルへは無料シャトルバスで移動する。
 帰路の富山行き飛行機は18:05発のNH319便で、出発まで時間があるので、荷物を預けて、第2ターミナルのショップを散策する。早めに手荷物検査ゲートを通過し、出発ロビーの半セルフスタンドで、日本食が恋しくなり、にぎり寿司とかけそばを注文し、軽く夕食を食べる。
 約1時間のフライトで富山に到着し、荷物を受け取り、駐車料金無料の空港駐車場に止めたマイカーに乗って自宅に帰る。

日本に着きました 羽田国内線のセルフ食堂 寿司とそばで軽く食事

今回の旅行では、強行軍の日程であったが、時差ぼけもほとんど無く、内容も充実した旅行であった。ドイツ語も簡単な会話ぐらい出来るようにと、会話トレーニングしていたが、実際に使ったのは「ツバイ・カフェー」と「ダンケ」(現地の人もダンケシェーンとは言わなかった)だけだった(英語が通じるので、英語で質問し、反射的にサンキューと言ってしまう)。



第6日 ヴェルヴェデーレ宮殿 ホーフブルク宮殿 シェーンブルン宮殿 第7日 第8日