1年ちょっと前のabc768で組み上げたWindows10マシンが落雷の影響で起動しなくなった。
電源を「ATX電源検証ボード」で動作確認すると、ON/OFFスイッチに応答し、電圧も問題なく、正常に動作しているようである。しかし、落雷による影響が残っている可能性を考慮し、新規に同じ電源を入手した。
次に、マザーボード(MB)に新しい電源を接続し電源をONにしてみたが、MBの電源LEDが点灯せず、電源スイッチを押しでも反応がない。どうもMBが壊れたらしい。
そこで、新規に同じmATXボード(Prime Z390M-plus)、念のためにCPU(i7-9700)とメモリも購入し、以下の手順でテストを行いながら、組み立てた。
MB、CPU、メモリ、電源を交換することでWindows10マシンが復旧したようである。CPU、メモリは別のMBに取り付けてテストしたところ、いずれも問題なさそうだったが、動作の不安定要因を残さないため、新品と交換した。なお、カラーレーザプリンタは、買置きトナーが残っていたのでHL-3170CDW(販売終了)の中古品を購入し、正常に動作している他のパソコンで印刷出来ることを確認した。
POST 開始音 | エラー音 | 画面出力 | 原因となる主なパーツ | |
---|---|---|---|---|
正常起動 | ・ | 無音 | あり | |
グラフィック出力無 | ・ | 無音 | なし | ・グラフィックボード ・マザーボード ・CPU ・モニタ及びモニタケーブル |
POST前障害 | 無音 | 無音 | なし | ・CPU ・マザーボード ・メモリ ・電源ユニット |
メモリ未検出 | 無音 | −・・ | なし | ・メモリ ・CPU ・マザーボード |
キーボード未検出 | ・ | ・ | あり | ・キーボード |
グラフィック | ・ | −・・・ | なし | ・グラフィックボード機能未検出 ・CPU ・マザーボード ・電源ユニット(容量不足) ・モニタ及びモニタケーブル |
CPU未サポート | 無音 | −−−− | なし | ・マザーボードが未対応CPU ・BIOSが古い |
その他不具合 | ・ | 上記以外 | ・CPUファン接続先の誤り 等 |
【セーフモード】
古いwindowsで、システムが正常に起動しなくなった時などには、起動時にF8などを押すことで、「セーフモード」を起動し、不具合の原因と思われる所を修正し、再起動後に正常な状態に戻すこができた。しかし、windows10ではデフォルトでF8によるセーフモード立ち上げ機能が機能しない(レジストリー修正で変更できるが、入力を間違えるとシステムを壊す可能性があるので、お勧めできない)。
そこで、正常に起動しない Windows10 をセーフモードで起動させるには、強制終了を実行して「修復機能」の「トラブルシューティング」から操作する。パソコンの電源スイッチを入れ、起動画面で「クルクル回る画面」が表示されたら、電源ボタンをシャットダウンするまで押し続けて「強制終了」する。この強制終了を二回以上続けて行い、「自動修復を準備しています」または「お待ちください」と表示されれば、そのまま待つ。
なお、「回復ドライブ」を作成しているのであれば、同様に回復ドライブの「トラブルシューティング」から、セーフモードを起動させることもできる。
【高速スタートアップ】
Windows10起動時のトラブルで「高速スタートアップ」が原因のものもよくあるらしい。高速スタートアップは待ち時間が短くなるので便利だが、ハードの交換など、終了時と次回起動時の環境が異なる場合は注意が必要である。そこで、特に以下の場合、この機能を停止させておくのが良さそうである。
高速スタートアップの機能は、以下の手順で変更できる。
上記の手順で高速スタートアップが表示されない場合、管理者モードでコマンドプロンプトを実行し以下を入力。
powercfg /hibernate off (有効にする場合はon)
なお、「shift」キーを押しながら「再起動」をクリックすると、一時的に高速スタートアップを無効状態で再起動が行われる(起動がうまく行かない場合、セーフモードで起動後これを実施−>機能停止)。