Vol.875 10.Aug.2023

インボイス制度とは M5StickC(6)〜ネットでIoT

I インボイス制度とは

by fjk

 インボイス制度とは、2023年10月1日から始まる消費税の納税に関する新しい制度。2019年10月に消費税の軽減制度の導入に伴い、課税金額を正しく記載するために導入された制度で、今秋から開始される。「適格請求書等保存方式」ともよばれ、所定の要件を記載した請求書や納品書を発行、保存する制度。
 適格請求書は仕入税額控除を受ける際に必須となるため、取引先も含めて適格請求書の発行に対応できるように準備しておく必要がある。仕入税額控除は、事業者への消費税の二重課税を解消する仕組みで、課税売上にかかる消費税から仕入れにかかる消費税を控除して計算する。
 インボイスを発行できるのは、「適格請求書発行事業者」に限られ、この「適格請求書発行事業者」になるためには、国税庁に(E-TAX等で)登録申請書を提出し、登録を受け、T+13桁の登録番号を取得しておく必要がある。
 中小企業やフリーランスへの影響を鑑み、2023年10月以降、最初の3年間(2026/9/30まで)は8割、その後の3年間(2029/9/30まで)は5割の仕入税額控除が認められる。
 なお、消費税を除く売上高が1,000万円以上ある事業者は「課税事業者」として消費税の納税義務を負うが、1000万円未満の事業者は登録の義務は無い。しかし、取引先事業者が課税事業者の場合、取引先では消費税の控除が出来ず、取引に不利となる可能性がある。
 

 さて、農業従事者も個人事業者で消費税を納める義務があり、インボイス制度による影響があるが、事業形態により特例がある。特に農協(JA)などに販売を委託している場合は「無条件委託方式・共同計算方式」とみなされ、インボイス手続きは不要(農協が手続き実施)となる。
 詳しくは「農家とインボイス制度」などを参考に


M はじめての M5StickC_Plus (6) 〜ネットでIoT

by fjk

 インターネットを使って日時を取得する方法はabc873で紹介したが、さらにWifiを使う例をテスト。

1.天気予報のJSONデータを取得
気象庁のJSONデータを利用する例はabc864で紹介したが、UIFLOWのHTTPブロック、JSONブロックを使うと、気象庁のJSONデータを扱うことが出来る。なお、天気予報JSONデータは階層構造となっており、欲しいデータを得るには階層を順に読み込む必要が有り面倒である。そこで、田中正行氏がgithub上に「天気予報データ」カスタムブロックを提供されており、これを利用する。
 @ 天気予報カスタムブロックをダウンロード
 A Custumの「Open *.m5b file」をクリックし、ダウンロードしたファイルを選択
 B「天気予報」ブロックが増えているので、選択
 C「天気予報取得」ブロックの「Code」に取得したい6桁の地域コードを入力
 D 取得した天気予想データを表示する

天気予報取得ブロックでJSONデータを取得

取得した天気予報
(一部文字化け?)

 
2.Ambientでグラフデータを表示する
Ambient はIoT用のクラウドサービスで、送られたデータを蓄積し、グラフ化してくれるサービス。使用料は8チャンネルまでは無料で、ユーザ登録後、チャンネルIDとライトキーを指定してデータを送ると、指定したチャンネルのページにグラフ化されたデータが表示される。Ambientの制限は、チャンネル毎に5秒以上の送信間隔、3,000件/日、保管機関は4ヶ月(無料ユーザ)。
@Ambientアカウント作成(ユーザー登録)
  ・ホームページ右上にある「ユーザー登録(無料)」から、「メールアドレス」と「パスワード」を入力し、「ユーザ登録」をクリック。
  ・メールアドレス宛に確認メールが来るので、確認。
  ・登録が完了したら、Ambientにログイン
  ・「チャンネルを作る」を押すと、チャンネルID、リードキー、ライトキーが表示される
Aチャンネル設定で設定を変更する。
  「チャンネル名」、「データ名」、「色」などを設定・変更。

ユーザー登録

チャンネル一覧

チャンネル設定
BUIFLOWでAmbientブロックを使ってデータを送信(ENV-3環境グローブも使用)
  Ambient用UIFlowブロックをダウンロード。  (Ambientブロック使用例
【Blockly】
・環境センサーの測定値をラベル0,1に表示
・測定データをAmbientに送信
 (「チャンネルID」と「ライトキー」を指定)
  【ライトキーは '(クオート)で囲むこと】
・送信の確認にLEDを2秒点灯
・約1分ごとに測定・送信(58秒停止)

※当初、Ambientでデータが受信できなかった。
 Pythonで確認すると、keyの指定が 'd1' と
 全角になっていた。
 半角の 'd1' に直すと、無事送信できた。

※Ambientで受信したデータを確認するには、
 チャンネル一覧でダウンロードを実行し、
 取得したCSVファイルで確認できる
CAmbientのチャンネルで送信データのグラフ表示を確認

ネット接続パソコン画面で、離れたM5StickCPlusの測定データが確認できる

スマホ画面例

 
3.「リモコン+」でWeb画面からM5StickC_Plusを操作
   (注:「リモコン+」はUIFLOWのバージョンによっては使えない場合がある)
「リモコン+」を選ぶと、画面にRemotePreview(ブラウザと同じ画面)が表示され、その右側に使用できるコントロールアイコンが表示される。このアイコンをPreview画面にドラッグ&ドロップすることができる。
「リモコンの2次元」ブロックを使うと、M5StickPlus画面にWebアドレスのQRコードを表示できる[表示位置を(5,5)、サイズを120にすること](8/11修正)。このWebアドレスにアクセスすると、Preview画面と同じ画面が表示される。Preview画面の上にあるQRアイコンをクリックすると、"copy"アイコンが表示され、Webアドレスをクリップボードにコピーできる。なお、Preview画面を変更した場合は、上の三角ボタンをクリックして、更新すること。

QRコード
(画像が小さいが何とか読取れた)
@ 「ボタン」を追加し、LEDの点灯制御
「ボタン」をPreview画面に追加すると、ボタンイベントブロックが追加されるので、LEDのON/Offを設定。
A 「ラベル」を追加し、ENV-3の温度・湿度データを表示
「ラベル」をPreview画面に追加すると、ラベルイベントブロックが追加されるので、ENV-3の温度・湿度データを設定
B 「インプット」を追加し、Web画面からの入力データをM5StickC_Plusのラベルに表示する
「インプット」をPreview画面に追加すると、インプットイベントブロックが追加されるので、M5のラベルにデータ表示を設定(ラベルのフォントにUnicode16を指定すると漢字が使える)

UIFLOW画面

ブラウザ画面

スマホ画面(LED点灯中)

★今回のレポートは以下の書籍を参考にした(詳細は原書を参照)。
  「M5Stack/M5Stickで始める簡単プログラミング」(田中正行著、マイナビ出版)


※ 本レポートの参考・利用は、あくまでも自己責任でお願いします。


インボイス制度とは M5StickC(6)〜ネットでIoT